2022-03-24
2022-03-24
2022年3月11日。
2011年に発生した東日本大震災から11年。
そして、social football COLOが活動を開始してから9年。
日本にとっても、私たちにとっても、大きな意味を持つ3月11日に、石川直宏さん(元サッカー日本代表・FC東京クラブコミュニケーター)をゲストに迎え、「スポーツ×社会課題=?」をテーマにオンラインイベントを開催しました。
==イベント概要==
日時:2022年3月11日(金)19:00~20:30
場所:zoomによるライブ配信(撮影会場はとなりの.カフェ)
ゲスト:石川直宏さん(元サッカー日本代表・FC東京クラブコミュニケーター)
テーマ:スポーツと社会課題を掛け合わせるとどんな化学反応が起きるか?
社会課題解決・防災のはじめの一歩はどう踏み出すか?
トークセッション登壇:石川直宏さん・津村翔士・大寺ちひろ・奥村祥太
企画メンバー:social football COLO企画事務局(津村翔士・原田稜・鳥山あゆ美・大寺ちひろ・奥村祥太・浅香光貴・勝山利香)
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ゲストの石川直宏さん(以下、なおさん)は、social football COLOのオリジナルプログラム「サッカー防災®︎ディフェンス・アクション」のイベントで何度もゲストとして出演してくださっています。防災とサッカーの共通点は「準備」と「協力」。なおさんのこの言葉は、今までイベントに参加された方々に対して、防災とサッカーを掛け合わせることの効用を的確に伝えてくれていました。
防災以外にも、農業や少年院訪問・支援、街の清掃活動とたくさんの地域貢献・社会活動をされているなおさんと一緒に、「スポーツ×社会課題」というテーマ、そして、「社会課題解決・防災をスタートするためのはじめの一歩の踏み出し方」をテーマに、大学生の奥村祥太、大寺ちひろを交え4人でトークセッションをおこないました。全ての内容を網羅することは難しいのですが、今回のトークセッションの一部を抜粋してお届けします。
「心の感度が高い選手がたくさん出てくることで、成長速度が変わってくる」。
どういう時に心の感度が高まるのか?について、なおさんは「うまくいっていないときに心の感度が高まっていた」と自身のご経験を元にお話しされました。そういう機会が多い選手ほど、自分にベクトルが向かい、成長の好循環が生まれてくる。だから、多くの選手にそういう環境に身を置いてほしい、だから自分自身もそういった防災や農業といった社会貢献活動、サッカーじゃないフィールドで活動をしているそうです。
そして、何か新しい活動を始めるとき、なおさんは相手・協働者とのフラットな関係を心がけているそうで、一人の力でやれることに限界があるからこそ、仲間といい関係性を築いて、力を合わせていい活動をすることが大事。「自分はサッカー以外のことは知らないから」と謙虚に、素直に言えるなおさんがかっこいいなと思った瞬間でした。
今回のトークセッションのテーマでもある「はじめの一歩をどう踏み出していくか?」 なおさんは自分の過去に起こった出来事やサッカーとの共通点・共通項を見つけることと答えてくださいました。うまく自分の経験や得意なフィールドに引き込むことで、うまくいかないときでも光明を見つけ出す。農業で言えば、草むしりは場を整えるために必要で、サッカーでいう基礎練習のようなもの。台風に見舞われてしまうという外的な影響は、怪我をしてしまって満足にプレーできないこと。そういうことをサッカーと結びつけて、自分の立ち位置や状況を理解するように努めているそうです。さすが、プロアスリートとして長年活躍されたなおさんだからこその金言でした。
防災におけるはじめの一歩についても、「肩に力を入れすぎない、準備しようと構えすぎない。例えば、コンビニで缶詰を買うときに、1つでいいところを2つ買ってそれを備蓄に回す」というような気軽な防災をされているとのこと。そして、「防災をやるとき、社会課題解決の取り組みをするときには、具体的な誰かの顔を思い浮かべること」を意識していると教えてくださいました。「誰かと一緒に取り組む」「自分の知っている誰かのためになる」からこそ、はじめの一歩が踏み出しやすくなること。「自分のため」では出せない力やアクションが生まれてくるそうです。すごく共感するお話しでした。
最後の質問として、スポーツ×社会課題によって生まれるものはという問いに、「自己存在感」と答えてくださいました。活動に取り組む過程で得られた自信やそこで得られた仲間によって、自分を自分と認識できるようになる。そういう経験をたくさんの方に広げていけること。それがスポーツが社会課題と掛け合わせた時の効用じゃないかと考えているそうで、この言葉には一緒にトークセッションをしてきた3人も大きく共感する内容でした。
多くの学びと気づきをなおさんからいただいたところで、今回のトークセッションは終了となりました。
会を通じて、参加者の方からもチャットを通じて活発なご意見をいただいたり、質問をくださったり、大いに盛り上げていただきました。改めまして、ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
social football COLO10年目の活動のスタートをこういった形で迎えられてホッとしています。
もちろんこの日がゴールではなく、これからがスタートなので、肩に力を入れすぎず、軽やかに10年目の「はじめの一歩」を踏み出していきたいと思います。
Special Thanks:株式会社インフォバーン グラフィックレコーディング部
HITOTOWAの声