2017-01-11
2017-01-11
2017年1月7日、COLO CUP vol.10がMIFA Football Parkにて開催されました。
“Footballを楽しみながら、これからの防災減災と震災復興を考える”がコンセプトのCOLO CUP。
サッカー・フットサルを楽しみながら防災減災を学ぶワークショップ「ディフェンス・アクション」と、元日本代表級のスペシャルゲストによる「ゲスト・トレーニング」を中心に、サッカーの初心者でも楽しめるプログラムです。さらに、東日本大震災の復興支援ができます。
今回はエースナンバー「10」回目の開催を記念し、2020年の東京パラリンピック正式種目にもなっている「ブラインドサッカー」を通して、災害時に必要となる「コミュニケーションの大切さ」や「人との繋がり」を再認識し、「防災・減災」を意識することができるスペシャル企画でした!
それでは、ゲスト・トレーニング、ブラインドサッカー体験会、トークショーの様子をお伝えしていきます。
■集合
COLO CUPにしては珍しい快晴!
過去の開催時には雨が多く、逆に不安になるスタッフたち…笑
豪華なゲストをお迎えすることもあって、何だかそわそわしていました…
■開会式
来るのか?来るのか? 来た~! 自然と巻き起こる拍手!!
豪華すぎるゲストをお迎えし、いよいよCOLO CUP vol.10の開幕です!
ゲストJリーガーの小野選手、河合選手、平川選手。そして、ブラインドサッカーチーム「埼玉T.Wings」から菊島選手、「ナマーラ北海道」から木村選手・芳賀選手をご紹介し、それぞれ自己紹介!
皆さん、憧れの選手や初めて見るブラインドサッカーの選手に目はキラキラ☆
なかでも、ナマーラ北海道の木村選手の「視覚障害の人にこんな質問してもいいのかなぁ?などと考えず、何でも聞いてください!」との意気込みは参加者との距離をグッと縮めてくださいました!
(参加者は緊張してましたが。笑)
■ゲスト・トレーニング
いよいよJリーガー3名による「ゲスト・トレーニング」。
まずは基本となるパス練習を、基本技術の高さに定評がある平川選手が指導してくださいます!
平川選手は試合中のプレーを具体的にお話ししながら、コツを説明してくれます!
そしてそれに合わせてデモをするのは小野選手!河合選手!
贅沢なデモンストレーションでした…
次はトラップ練習
こちらは小野選手が披露してくださいます!
トラップは、「ボールよ止まれ!」とおまじないをしながら、どの位置で止めるかを考えることが大切とのことでした。
次に河合選手によるディフェンス練習。
ドリブルやシュートしたい気持ちはわかりますが、サッカーにはディフェンスも大切です!
ディフェンスは片方を身体で切り、相手のボールが離れた瞬間を狙って取りに行くことがポイントとのことでした。
初心者・経験者関係なく、皆さんがサッカーを楽しんでいる姿がとても印象的でした。
最後には、3選手からシュートのアドバイスをいただき、お手本を見せてくださいました!
シュートは、ゴールの四隅にパスをするようにボールを蹴ることがポイントだそうです。
豪華なゲスト3選手のアドバイスにより、参加者のみなさんがどんどん上達していました。
そして、3選手の楽しいトークや、プレーを間近で見れるという特典付きで、拍手や歓声、笑いが自然と沸いていました!
■ブラインドサッカー体験会
いよいよブラインドサッカー体験会!
① アイマスクに慣れよう
② ボールを触ってみよう
③ アイマスクを付けて、ボールをトラップ
④ シュート練習
デモには埼玉T.Wingsのホープで女子ブラインドサッカー界を担うことが期待されている中学2年生、菊島宙選手!、ナマーラ北海道の初ゴールを決めるなど、攻撃力が持ち味の20歳、木村和平選手!
若い二人がデモンストレーションをしてくださいます! ぶっつけ本番にも関わらず、さすがの適応力!
アイマスクを付けた状態でもパスがスムーズに通り、参加者の皆さんは目が真ん丸に! 長年、ブラインドサッカーに携わっている僕でもあのプレーは全く理解ができません。笑
更に小野選手、河合選手、平川選手も飛び入り参加! 平川選手はアイマスクを付けて全力ダッシュ!参加者は大盛り上がりです!
小野選手はトラップにチャレンジ! さすがサッカー選手!足元にしっかりとおさめ、更に正確なパスで返します。 河合選手は的確なコーチングでボールの位置や向きを伝えます!
デモが終わると各自チームに分かれて、体験開始!
「こっちこっち!」「前!」「右!」「左!」「どっちだよ!」
アイマスクを付けた状態では方向もわかりません。相手の立場にたって、声をかける。
被災時にも大切な思いやりの気持ちを、ブラインドサッカーを通して学ぶことができていました。
最後にはもう一度、菊島選手、木村選手によるデモンストレーション!二人のパスとトラップが1回成功するごとに、「おおぉ!」と歓声があがっていました。
更に、菊島選手がまるで見えているかのように、なめらかにドリブルをしてからゴールを決め、参加者のみなさんからも大きな驚きの声が挙がりました。
小野選手もチャレンジ!初めてにも関わらず、しっかりとしたドリブルとシュートを披露し、参加者から拍手が起こっていました。
最後は木村選手によるPK。こちらも見事なシュートを決めました!
体験して難しさを理解している参加者からは、「見えてるんじゃないか?」なんて声もありました。笑
■ディフェンス・アクション
『ディフェンス・アクション』とは、サッカー・フットサルをしながら防災・減災を体感するワークショップのことです。
【伝言PK】
有事の際は、掲示板やペン紙もなく、携帯電話も繋がりません。そんな状況の中で、必要な情報を伝えなければなりません。まさにPKのキッカーの緊張感さながらの中、正確な情報伝達が欠かせないのです。そこで生まれたのが『伝言PK』。
チームごとに分かれ、伝言を伝えていきながら、PKを決めていきます。伝言の内容は、災害時の避難所などで伝えられるような支給品の連絡や、日程の連絡を模したものになっています。
各チームに選手たちも入り、さっそくスタート!最初のキッカーにスタッフが伝言を伝えます。
「長い!ヤバい!」そうなんです。この伝言かなり長い。しかし、実際に避難所に書かれていた掲示です。
PKを決めることに集中してしまうと、伝言を忘れてしまう。伝言の暗記に必死になっていると、PKを外してしまう。さらに制限時間もあるため、とにかく焦る。そんな中でどれだけ確実に情報を伝えられるかを競い合います。
そして、結果発表!
今回は全体的に成績が悪かったです…笑えませんね。伝言10点、PK9点の19点満点ですが、1位のチームですら半分に達していません。
有事の際は場所や時間などを伝え間違えると、子供の安否確認や食料の不足など様々なトラブルのもとになってしまいます。
「情報伝達の大切さ」「地域住民との日頃からのコミュニケーション」の大切さの説明が司会者からあると、参加者は真剣な眼差しで聞いていました。
■閉会式
いよいよ楽しい時間も終わりを迎え、閉会式です。
最後に選手代表で小野選手から「コミュニケーションの大切さ」「サッカーをさせてもらえることの喜び」をお話しいただきました。会場にいる全員が、3時間笑いっぱなしの素敵なCOLO CUPでした!
そして最後に、応援団体への寄付先選び。受付時に各チームごとに配布していた『COLOバンド』を寄付先の箱に入れていただきます。
寄付先は、
・株式会社plainnovation:福島県の子どもたちの笑顔づくりを支援。
・一般社団法人 復興応援団:宮城県の地元の方々を中心とした復興の実現を応援。
・陸前高田スポーツグラウンドプロジェクト:甚大な津波被害にあった岩手県陸前高田市にスポーツできる場所をつくる。
東北で活動されている、上記の3団体の内から、参加者のみなさんに1つずつ選んでいただき、寄付先に送らせていただきます。
大会終了後は、豪華ゲストによるトークショー!「サッカー」や「ブラインドサッカー」について、語りつくしていただきました。
トークショーの様子、また今回の大会内容の決定に至った経緯など、「social football COLO」のブログページに詳しく書いておりますので、ぜひこちらをご覧ください。
レポート1は、こちら
レポート2は、こちら
写真:加藤遼也/love.fútbol、五月女郁弥
文:宿本楽
HITOTOWAの声